小学校に入って、親が初めに心配するのが、子どもに友達ができるかどうかです。
友達ができないと毎日が不安になります。
子どもがいじめられているのではないか?
友達ができない原因は何なのか?
友人関係の悩みはいろいろありますが、この記事では小学生の女の子で、同性の友達ができないことの悩みを紹介します。
この記事の内容は、現役の小学校教員から聞いた話です。
同性の友達がいない女の子の特徴
この記事では、2人の女の子を紹介します。
漫画好きで大人しい男の子と仲がいいAさん
Aさんは、とても頭のいい児童で成績も優秀でした。
自分の意見をしっかりと持っており、授業中でもみんなが感心するような発言をしていました。
漫画や小説が好きで、同じ漫画好きな男子とばかり休み時間を過ごしていて、仲の良い女子の友だちはいませんでした。
ただ、いじめには遭っていませんでした。
また、遠足や修学旅行などのグループ分けの際には、まじめな女の子グループに入っており、仲間はずれにされることはありませんでした。
活発で男勝りなBさん
Bさんはとても活発で男勝りな性格です。
休み時間は男子ともに校庭に行き、鬼ごっこやドッジボールを楽しむような子でした。
運動神経も男子顔負けでした。
また、成績もよく学級委員をやるくらい積極性もあるタイプです。
女の子の仲の良い友だちはおらず、遠足の時のグループ分けではグループに女子ひとりということもありました。
それでも、自分の意見をはっきりともっていたので、いじめに遭うことはありませんでした。
二人の共通点はしっかり者で意見を言う
二人の共通点は、
しっかり者で自分の意見をはっきりと言うことです。
女の子の特徴として、女の子同士で群れて行動し、輪をはみ出るような行動をしないというものがあります。
AさんもBさんも、どちらも間違っていることははっきりと伝える性格でした。
中学生でAさんは不登校に
小学校時代は、目立った問題はなく卒業した2人でしたが、中学生になるとAさんは不登校になってしまいました。
原因は女子からのいじめ
不登校の原因は、同じクラスの女子からのいじめです。
中学生になっても、クラスの女子となじめずにいたところ、同じ小学校出身の女子からのいじめが始まりました。
元々、Aさんは打たれ弱いところがあり、あっという間に不登校になってしまいました。
中学3年生になりふたたび登校することになりましたが、1年以上学校に通うことができませんでした。
小学生の頃は目立ったいじめはないが、周囲から浮いていた
小学校時代のAさんは、目立ったいじめを受けることはありませんでした。
ただし、担任の話によると、リーダー格の女子を中心としたグループから、あまり好意的には見られていなかったようです。
女子グループに少しでもおかしな動きがあれば担任が即座に対応していたため、大きな問題は起きませんでした。
しかし、Aさんは、その雰囲気は感じ取っていたのか、時々日記などに漠然とした将来への悩みを書いてくることはありました。
Bさんの親も今後が心配
Bさんは、今のところ問題なく学校生活を送っています。
しかし、女子グループは群れることを好むものであり、いつかいじめを受けるのではないかと保護者の方は心配しています。
とは言え、学校側も、Bさんが悩んでいない段階でクラスメイトに呼びかけることもできず、有効な手だてが打てない状況です。
女の子は同性の友達がいないといけないの?
保護者の方にとっては、娘さんに同性の友達がいないことはとても心配だと思います。
しかし、本人があまり気にしていないのであれば、親が心配しすぎるのもよくないです。
合わないのに無理に付き合う必要はない
合わない友達に無理に合わせようとしても、疲れますし、何よりおもしろくありません。
同性の友達を作りなさい
と強制しなければ、子どもは自分のタイミングで付き合う相手を見つけてくるかもしれません。
形だけにとらわれるのではなく、子どもにとって居心地のいい関係を作れるようにアドバイスしましょう。
異性の友達でもいい
気の合う相手は同性とは限りません。
幼なじみであったり、趣味や話が合う子が異性であるならば、それは素直に認めてあげましょう。
たとえ同性の友達を見つけてほしいとしても、異性の友達がいることで心にもゆとりが生まれ、あせらずに友達探しができるでしょう。
いじめに遭わないか注意
とはいえ、女子は群れることを好む傾向があります。
逆に言えば、一人でいる女の子は、いじめや仲間はずれのターゲットにされやすいのは事実です。
ふだんから娘さんの何でも話せる関係をつくっておき、浮かない表情をしていたら、さりげなく聞いてあげましょう。
子どものありのままを認める
子どもを心配する気持ちはよくわかります。
しかし、どのような状況であっても、親の最大の役割はありのままを認めてあげることです。
子どもは学校で少なからず傷ついている
人生の幸福さは人間関係で決まるというくらい、人との付き合いは大事なものです。
また、孤独はメンタルにも健康にも非常に悪い影響を与えます。
学校で同性の友達がいないことで、休み時間やグループ決めの時に、つらい思いを抱えることになります。
親の前では平気な顔をしていても、子どもが傷ついているかもしれない、ということをしっかりと認識することが大事です。
人格を否定しない
子どもを心配するあまり、それがいらだちに変わってしまうことがあります。
やり場のない怒りを子どもに向けてしまっては最悪です。
親に否定されてしまうと、子どもの自己肯定感はガラガラと崩れ落ちます。
どんなことがあっても、子どものことを否定しない。
これは親子関係の最低限のルールです。
甘えさせてあげる
同性の友達がいない子は、しっかり者の場合が多いです。
しっかり者と言われる子は、本当の自分を周りに見せないようにしている場合があります。
それは心から周りを信頼することができていないからです。
本当の自分を見せると嫌われてしまうのではないかと思って、しっかりした自分を演じてしまうのです。
もし、保護者の方が子どもに厳しく当たっているのであれば、しっかりと甘えさせてあげましょう。
どんなことでも認めてもらえる安心感があれば、子どもは心を許していきます。
小学校で同性の友達ができない女の子まとめ
子どもの友達関係は親はとても心配なものです。
早く同性の友達ができてほしい。
うちの子に何か問題があるのではないか。
など親が焦ってしまうこともあります。
でも、長い人生の中でたまたま一つの場所に集められただけです。
気の合う友達がいないなら、無理せず焦らずに親がゆったりとした気持ちいてあげましょう。
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