【中学校定期テスト】テストの返却が早い先生と遅い先生。違いは何?

中学校教員
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国語の中間テスト、いつになったら返ってくるんだよ。英語は翌日に返ってきたのに。

中学生のみなさんは、定期テストがすぐに返却されずにイライラした経験はありませんか?

特に、テスト勉強をがんばった子にとっては、すぐに結果を知りたいものです。

なぜテスト返却が早い先生と遅い先生がいるのでしょうか。

この疑問について、現役の中学校教員に聞いてみました

同学年で複数の先生が教える場合は返却が遅くなる

テスト返却までにかかる期間の違いの原因の一つが、同学年で複数の先生が教えているかどうかです。

複数の先生とは、
1学年に5クラスで、1~3組がA先生、4~5組がB先生という場合です。

結論を言うと、複数の先生が教えている場合は返却が遅くなる傾向があります。

仮に3人の先生が教えている場合は更に遅くなります。

理由:意識のすり合わせに時間がかかる

理由の大半は、両先生の意識のすり合わせに時間がかかることです。

定期テストは、学年全員が同じテストを受けます。

テストが同じならば解答基準も同じです。

しかし、記述問題については、基準を設けつつも、生徒の回答は千差万別。

その一つ一つが基準に合っているか見なければなりません。

◯か×か、だけでなく、△2点なのか△3点なのか、など微妙なさじ加減が出てきます。

それらを担当者が別々に見ていては添削に差が出てしまいます。

そこで、全員分のテストを添削した後に気になる記述問題については両先生で膝を突き合わせて得点を決めていく作業が必要なのです。

このように、先生によって採点基準が異ならないようにするため、意識のすり合わせに一定の時間をかけているのです。

理由:全体の添削が終わらないと返せない

テスト問題や解答は事前に複数の先生がチェックしています。

しかし、中にはテストを実施した後の採点時に問題の誤りに気付くこともあります。

そのような不測の事態に対応するためにも、全員分のテスト添削が終わってからでないとテスト返却は行いません

仮に2人の先生のうち、1人の先生が部活などで立て込んでいてテストの添削が遅くなるようであれば、自ずと全員の返却が遅くなります。

記述問題が多い国語は特に返却が遅くなる

定期テストの中でも教科によって採点が早いものと遅いものがあります。

採点が早いか遅いかは、採点が簡単か難しいかの違いです。

採点が簡単な教科

一般的に採点が簡単と言われるのが以下の教科です。

・数学
・理科
・英語

採点が簡単=記述問題が少ない(△が少ない)

ということです。

数学や英語にも記述問題はありますが、解釈が分かれるような問題は少なく、機械的に採点が進められます。

理科についてはほとんどが用語の記述またか洗濯問題のため、採点は短時間で済みます。

これらの教科のテストは、先生間の意識のすり合わせもほとんど時間がかかりません。

採点が難しい教科

・国語
・社会

記述問題が多い教科は国語と社会です。

その中でも、30文字以内や50文字以内で書かせる問題が多数出題される国語の採点は本当に大変です。

模範解答を作る時点で、採点に必要なポイントを先生同士で話し合いますが、いざ答案を見てみると一筋縄ではいきません。

漢字ミスや文法ミス、解釈が分かれるような文や、何が言いたいのか分からない文、など本当に千差万別。

先生が用意した完璧な模範解答の通りに解答できる生徒はひと握りです。

このさまざまな答案を2人の先生で確認し合って点数を決めていくので、やはり国語には時間を要してしまうのです。

何日目のテストかにもよる

その教科のテストが何日目に実施されたによっても返却日は異なります。

例えば、中間テスト期間が2日間あり、数学のテストが1日目、数学の最初の授業が中間テスト期間の翌日にあるとします。

この場合、数学のテストの添削は1日目からできるので、最初の授業で返却できる可能性は十分あります。

これが、テストが2日目に行われた場合はどうでしょう。

中学校の場合、テストが終わったその日から部活が再開されます。

仮に数学の先生が部活の顧問の場合、添削時間が更に少なくなるため、最初の授業での返却は絶望的かもしれません。

単にルーズな先生もいる

中には、単にルーズで返却が遅い先生もいます。

こればっかりはどうしようもありません。
気長に待ちましょう。

学校全体でテスト結果の配付期限が決められている

さまざまな事情でテスト返却が遅くなることかわかりましたが、先生の都合でいつまでも先延ばしできるわけではありません。

定期テストを行うにあたり、学校全体で何日までに個票(順位が掲載された成績表)を配付するという期限を設定しますので、その期限に間に合うようにテストを返却しなければならないのです。

もっとも、コロナ禍においては先生が感染してしまうリスクもあります。

そのような不測の場合には、テスト返却はかなり遅れてしまうことはやむを得ないでしょう。

まとめ

定期テストで一番ドキドキするのは返却の時です。
できれば早く結果を知りたいと思うのは共通の願いではないでしょうか。
先生たちもそのために頑張って採点をしてますので、温かい気持ちで待ってあげられるとよいですね。

 

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