「仲の良い子とまた同じクラスになれるといいなぁ」
新学年になると一番の関心はクラス分けです。
ところで、小学校のクラス分けはどのように決められているかご存知でしょうか?
クラス編成は子どものバランスを意識して、先生の試行錯誤の上に決定されているのです。
授業参観などでわが子のクラスと隣のクラスの様子を見比べてみるといろいろと分かってくることがあります。
また、ママ友同士のネットワークでお互いの先生の情報交換をするのもよいでしょう。
クラス分けは保育園の頃からの人間関係や、小学校に入ってからの様子などのすべてを総合的に考慮して決定されている、ある意味で非常に奥が深いものです。
この記事では、決して外からはわからないクラス分けの秘密について紹介します。
どうなってるの?小学校のクラス分けの秘密に迫る
小学校のクラス分けはいつ決めるの?
小学校のクラス分けは、3学期が終わった春休みの間に決められます。
具体的には3月のうちに決定されます。
小学校の先生は、修了式が終わるとすぐに学年編成と取りかかりますので、春休みは非常に忙しいのです。
小学校のクラス分けは誰が決めるの?
小学校のクラス編成は、基本的に前年度の担任の先生が決めます。
例えば、新4年生のクラス分けは、3年生の担任の先生たちが話し合って決めます。
1年間子どもたちの様子を直で見てきて、一番よくわかっている担任の先生がバランスを考えながら決めるのです。
最終的には三役(教務主任・教頭・校長)の了承を得た後で3月のうちに決定されます。
【学年主任のクラスがいい?】小学校クラス分けの具体的な決定方法
小学校のクラス分けを決める際には、押さえておくべき重要なポイントがいくつかあります。
それらのポイントを満たしながら試行錯誤を続けた上で決められるのです。
・クラス間に学力的な偏りがない
・各クラスにリーダーが存在
・クラス間に運動能力の偏りがない
・各クラスにピアノが弾ける子がいる
・クラス間に問題児の偏りがない
・一番の問題児は主任学級
・人間関係
・新担任との相性
それでは、小学校のクラス分けの具体的な手順を順番に見ていきましょう。
学力的な偏りをなくす
新クラスが2クラスの場合、まず男子・女子の成績の上位から順番に両クラスに振り分けていきます。
1組男子 男子成績1位、4位、5位・・
2組男子 男子成績2位、3位、6位・・
1組女子 女子成績2位、3位、6位・・
2組女子 女子成績1位、4位、5位・・
成績の順位は、基本的には1月に実施するCRT対策の結果をもとに判断します。
上記のように学力的に均等に分けられたら第一段階が完了です。
クラスのリーダーになれる存在を分ける
1年間クラスを運営していく上で、子どもの中でリーダーの存在は必要です。
現時点で各クラスにリーダーになれる存在がいるようであれば問題ありませんが、片方のクラスに偏っていれば子どものトレードを行います。
リーダーを移動させた際に、学力的な偏りが出ないよう同等レベルの学力の子どもとトレードします。
リーダーの存在意義については、伝わりづらいかもしれませんが実際に学級運営をしていくうえで、子どもたちが自分たちで動けるのかそうでないのかは大きく違います。
子どもたちを動かす中心になるのがリーダーです。
リーダーを中心として子どもの統一が取れると、学級運営は非常に楽になります。
逆に、クラス編成の際にリーダーが偏ってしまうと、リーダー不在のクラスはまとまりがなくなりますし、リーダーが重複しているクラスはリーダー同士の対立が起きてしまいます。
運動能力の偏りをなくす
運動能力に偏りがあると、運動会で差がついてしまいます。
足の速さなどを中心として、運動能力に偏りがないかもバランスを見てクラス編成がされるのです。
これについては、厳密に点数化して分けるというよりは、全体のバランスを見る程度です。
ピアノが弾ける子がいるか
高学年になると、クラスで歌の発表を行うことがあります。
その際に、ピアノ演奏も児童が行います。
各クラスに最低1人はピアノが弾ける子がいないと、歌の発表ができなくなってしまいます。
意外に思われるかもしれませんが、ピアノが弾ける子がいるかどうかもクラス分けのポイントになるのです。
問題児の偏りがない
生々しい話になりますが、クラス編成を行う上で、いわゆる問題児はなるべく均等になるように分けられます。
「問題児」と言ってもいろいろな定義がありますが、態度がまじめでない児童や、さまざまな事情から手がかかってしまう児童も含まれます。
例えば、先生にいつも反抗的な態度をとる児童がいると、クラスの雰囲気はとても悪くなります。
そのような児童が複数いると、学級崩壊につながりかねませんので必ずクラス編成で分けるようにします。
その他に、言葉は悪いですが発達障害が疑われるような児童についても負担が大きいため考慮されます。
先生の話を座って聞くことができない子ども
協調性がなく周りから浮いてしまいやすい子ども
など、学級運営をしていくうえでトラブルを抱えやすい子どもです。
また、不登校気味の児童も、先生の負担がかなり大きくなるため、クラス分けの際に考慮されます。
1番の問題児は学年主任の学級に配属
クラス編成の上で、ピンポイントの操作が行われるのが、1番の問題児についてです。
そもそも、担任の中に学年主任という先生がいます。
通常は1組の先生ですが、お便り等で「学年主任」と案内があるはずです。
学年で1番の問題児は、学年主任が受け持つことになります。
問題児がいる学級運営は非常に困難を極めます。
子どもの取扱いを間違えると、いつもトラブルを抱えることになり、それは他の児童にも伝播してしまうからです。
学級崩壊とはいつも少数の問題児が発端となるので、ベテランの学級主任のクラスに配属してうまく抑えるようにするのです。
ちなみに、今のご時世、問題児は子どもばかりとは限りません。
モンスターペアレント
と呼ばれる親の問題児もいます。
親の存在も非常に厄介で、何かにつけてクレームを言ってくる親もいます。
特に、若い先生に対してマウントを取ろうとしてくる親もいて、精神的にやられてしまうことも多々あるのです。
このような問題児の対策をするためにも、クラス編成は重要な役割をもちます。
でも、子どもが先生の言うことをまったく聞こうとしない場合は、伝え方を変える必要があるかもしれません。
子どもの性格に合わせて伝え方は変わってきます。
子ども同士の人間関係を考慮する
いじめの加害者・被害者は分ける
現在、または過去においていじめが起きていた場合、その当事者の児童はクラスが分けられます。
これは、被害者の親からの要望があることが多いです。
当事者の親としては安心です。
したがって、いじめやその恐れのある場合は、担任の先生に次年度のクラス編成について要望を出しておくとよいでしょう。
一緒のクラスになるとよくない影響を与える児童は分ける
AさんとBさんが同じクラスになると、固まって誰かの悪口を言う
このように、一緒にいると、他の子どもを仲間はずれにしようとするなどの子どもたちはクラスを分けられます。
また、相性が悪くていつもけんかばかりしているような子どもたちも分けられます。
学級運営をする上で、クラスの雰囲気はとても重要だからです。
新担任との相性を確認する
これまでのクラス編成は前年度に行われます。
つまり、どの先生が新年度の担任になるかわかっていない時点で固められるのです。
しかし、実際に学級運営をしていくのは新年度の担任です。
そこで、最後に、新年度の担任の先生との相性を確認します。
とはいえ、よほどのことがない限りは変更はされないのですが、まれに過去に親とトラブルがあったり、子どもとの関係がよくなかった場合などがあります。
その場合、該当の子どもをトレードすることはあります。
これらの作業を経て、ようやくクラス編成が決定されるのです。
【学年主任のクラスがいい?】小学校クラス分けの秘密まとめ
新年度のクラス分けは、子どもにとっても親にとっても一大イベントです。
また、新しく1年間過ごすクラスを決めることは学校の先生にとっても大切な作業です。
このように、さまざまな試行錯誤を重ねた上で配慮されたクラス編成となっているのですが、実際に蓋を開けてみると想定外のトラブルが発生してしまうこともあります。
とはいえ、クラス編成は前年度の担任の先生を中心として、試行錯誤の上にできたものであることは知っておいてもいいのかなと思います。
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