子どもがいじめに遭ったら?まずは学校を信頼して相談することです

いじめ・友人関係
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わが子がいじめに遭っていることがわかったら、どの親も冷静ではいられなくなります。
そして、さまざまな怒りの感情が湧いてくるでしょう。
まずは、加害者が許せないという感情です。
そして、次にやってくるのが

学校はいったい何をしていたのか?

という怒りです。

確かに、結果的にいじめが起きているので学校側を責めたい気持ちはわかります。
しかし、怒りに任せて学校の対応を責めることは、いじめ解決において必ずしも得策でないこともあります。

まずは、親自身が冷静になって学校に相談するようにしましょう。

子どもがいじめに遭ったら?まずは学校を信頼して相談しましょう

子どもがいじめに遭ったら?まずは学校を信頼して相談しましょう

学校を敵と決めつけない

ニュースなどでいじめの報道を見る際は、学校がいじめの存在を認めていた、教育委員会がいつ事実を知ったか、ばかりがクローズアップされ、あたかも学校がいじめを隠そうとしているような印象を感じるかもしれません。
しかし、実態はその逆で、現在は子どもまたは保護者から「いじめがあった」という訴えがあれば「いじめ」案件として教育委員会に報告されるのです。

その証拠に、いじめの認知件数は年々増加しており、平成30年度は前年度比30%増の425,000件となっています。
年々右肩上がりに件数が増えているのは、学校側がいじめとして認識して対応する範囲を広げているからに他なりません。

そもそも、いじめ問題は学校にとって1番の重大案件です。
日頃から、いじめが起きないように先生方は細心の注意を払っています。
結果としていじめが起きてしまったとしても、学校側は最善の解決策を模索しますので、まずは学校を信頼して相談することが解決への第一歩です。

いじめ相談の流れ

実際に、子どもまたは保護者からいじめの相談があった場合の流れを紹介します。

まずは、被害者本人または親と面談を行い、内容を聞き取ります。
学校側は担任及び教務主任または教頭が同席して話を聞きます。
決して一人で話を聞くことはありません。
状況を詳しく聞き取り、本人の意思も確認しながら、今後どのような解決方法にするか話し合います。
このときに、無理矢理にでも学校に行かせるような提案はしませんし、学校に来ても別教室で授業を受けるなど、本人の安全を最優先します。
いじめの相談があると、その日のうちに学校から教育委員会に一報を入れます
翌日、加害者の児童への聞き取りを行います。

加害者の児童からじっくり話を聞くため、授業中に別室に呼び出して話を聞くことが多いです。
この聞き取りが重要です。
なぜなら、加害者の児童は叱られることを恐れて本当のことをなかなか言おうとしません。
事実を否定したり、できるだけ問題を小さくしようとしたりします。
教師は警察ではありませんので、取り締まりのように厳しくするだけではいけません。
加害者の児童に本当のことを言わせる一方で、なぜこのようなことをしたのかも丁寧に聞き出します。

いじめが今後も繰り返されないためには、加害者の児童が反省するとともに、根本にある問題の解消も大切です。
もし、問題の根っこに家庭問題があるようならば、学校は加害者の親に対しても丁寧に話をしなければなりません。
これらの対応が終わり次第、被害者とその親に再度説明があり、解決方法が提案されます。
以上のように、いじめ問題の解決には時間と労力がかかります。
加害者側とも信頼関係を築くことができる学校に、信頼して任せましょう。

親自身が冷静になりましょう

いじめを止められなかった学校に対応に怒りが湧く気持ちはわかります。
最初は不信感があるのも無理はありません。

しかし、先生も人間です。
あなたがあまりにも攻撃的だと、学校側の態度も硬化してしまい、いじめを解決するための建設的な話し合いができません。
また、学校側があなたと接触することを「苦痛」だと感じてしまうと、適切なコミュニケーションが取れなくなります。
それは、大切なわが子を守るという点で決して得策ではありません。
あくまでも冷静さを貫きましょう。

子どもがいじめに遭った時の親のNG行動

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子どもがいじめにあっていると聞くと、親は平静ではいられません。
その結果、誤った行動をとって、かえって子どもを追い詰めてしまうことがあります。

子どもを責める

親が現実を受け止めきれずに、目の前にいる子どもを責めてしまうことがあります。

なぜ嫌だと言わなかったのか
なぜその都度先生に報告しなかったのか

これでは、子どもを二重に苦しめてしまうことになり、子どもがふさぎこんでしまいます。
これでは、いじめを解決するどころではなくなってしまうので、どんなことがあっても子どもを受け止める姿勢を示すことが大切です。

学校を責める

いじめを招いたことについて、学校側に文句を言いたい気持ちはよくわかります。
しかし、いきなり喧嘩腰で学校を責めてはいけません。
先生も人間なので、親に対して苦手意識をもつと、今後の話し合いがうまく進みません。
学校側も、子どもをいじめにあわせたことについては責任を痛感しているはずなので、親としては努めて冷静でいるようにしましょう。
その方が、建設的な話し合いができることが多いです。

相手の家庭と話し合う

加害者に対して怒りの感情が湧くのはよくわかります。
しかし、相手の親と直接話し合っても感情がもつれてしまっていい結果は生みません。
相手を交えるにしても、必ず学校を間にいれるようにしましょう。
このような話し合いは、冷静でいられないとある意味で負けになってしまいます。
学校側から事実を突き付けてもらう方が得策です。

いきなり教育委員会に行く

すぐに教育委員会に行く人がいますが、残念ながらクレーマーという印象を持たれかねないのでおすすめはできません。
物事には順序があるので、いくらあなたの言うことが正しかったとしても、学校に相談せずにいきなり教育委員会に連絡をすると、普通ではないイメージをもたれてしまい、相手も構えて話を聞くことになります。

いきなり弁護士事務所に相談に行く

確かに、いじめを法的な問題として捉えることは可能です。
実際、子どもは相当な精神的または肉体的な苦痛を味わっていますので、それを損害賠償として相手に請求することはできるかもしれません。
また、弁護士を通じて文書を送達することは、加害者家族に対しても相当な効果が期待できます。

しかし、その一方で友好的な解決の道は閉ざされます。
何が何でも加害者家族へ強硬手段を取りたいと子どもが主張しない限りは、最後の最後になるまで法的手段は取っておいた方がよいかもしれません。

まずは子どもの安全を守ることが最優先

子どもがいじめに遭ったら?まずは学校を信頼して相談することです
子どもがいじめにあっていると聞くと、すぐにいじめを解決したいと考えますが、まずは子どもを安心させて守ってあげることを最優先に考えましょう。
学校には行くのが難しければ、少し休みをもらうのも手です。
まずは危険から遠ざけることを考えましょう。

子どもがいじめに遭ったら?まとめ

子どもがいじめに遭っていたことを知ったら、真っ先に学校に怒りをぶつける人がいます。
しかし、事情を一番よく知っており、今後被害者の児童を守ってくれるのは学校です。
そして、学校の先生も子どもを守ろうと真剣にがんばってくれる人がほとんどです。
マスコミや新聞の報道に流されるのではなく、目の前の先生を信じてみてはいかがでしょう。
親の冷静な対応が、子どもを守ることにつながります。

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