2020年度から、小学校での英語学習が必修化され、小学5年生から他の教科と同じように成績が付けられるようになりました。
それに伴って、英語学習の関心はますます高まっており、英会話教室やオンライン英会話の需要も高まっています。
また、以前は中学生からというイメージのあった英検の受験者も低年齢化しており、全体の受験者のうち約10%が小学生以下となっています。
わが家も、小学3年生の子どもが英検5級に挑戦し、見事に1回目の受験で合格しました。
でも、思ったよりはるかに苦労しました。
低学年の子どもが英検に挑戦する大変さや合格のコツについて体験談を交えて紹介します。
低学年で英検を受験する際のつまずきポイント
初めにお伝えしておきたいのが、息子は5歳から英会話教室に通っていて、受験した時点で4年間の通学実績がありました。
週に1回50分間ではありますが、ネイティブの外国人教師だったため、リスニングスキルは一定程度ある状態でした。
でも、英検の問題に取り組んでみて初めて知ったことがあります。
それは、
英語が読めない
ということ。
文字が読めない
小学校では、1年生から外国語活動という授業があります。
てっきり、学校である程度やってるし、簡単な単語であれば読めると思ってた。
でも、現実は厳しい。
アルファベットは読めても、単語はまるで読めない。
book
boy
like
day
home
などなど、英語学習の初歩の単語も読めなかった。
当たり前だけど、単語が読めなければリーディングはボロボロになってしまいます。
わが家では、初期段階で試しに過去問を解かせてみたら、低学年の子どもは、リーディングのパートが3/25問しか取れませんでした。
3問も恐らく勘だと思います。
英検対策は、基礎から始めなければならないと痛感しました。
主語や動詞などの文法がわからない
英検といえば文法の理解はとても大事。
例えば、主語と動詞の関係。
日本語は、前から順番に読むけど、
英語は、初めに主語が来て、次に動詞の順。
それを教えようにも、言葉の意味の説明が難しい。
動詞は、
動作を表す言葉
be動詞は、
状態を表す言葉
と教えるものの、動作や状態という意味そのものがわかりづらいようで、なかなか伝わらない。
その結果、以下の悪循環に陥ること多数。
すぐに覚えられない
わからなくて泣いてしまう
親がイライラする
雰囲気が悪くなる。
ここで親も子も心が折れて、英検を投げ出してしまう人も多いのでは。
でも、それではいつまでも前に進めないから、次にわが家でこうして乗り越えた方法をお伝えします。
このようにして合格しました
では、早速、わが家の合格を達成した方法をお伝えします。
読み方を教えた
実は、英語の読み方がまったくわからないということが、英検の勉強の大きな壁となることを知りました。
小学校では、3年生からローマ字を勉強します。
逆に言うと、2年生までは全く読み方がわからない。
もちろん、ローマ字と英語の読み方は違うんだけど、ローマ字読みができないのに、いきなり英語を読むことは無理。
言葉を覚えるときに、文字だけで覚えるのは難しくて、音と一緒に覚えるから理解が深まる。
だから、英語が読めることって、意味を理解する上でとても大切なこと。
幸いわが子は5歳から英会話教室に通っていたからリスニングはできる。
耳でappleと聞けば、りんごだとわかる。
stopと聞けば、止まるだとわかる。
だったら、文字の読み方を教えることが先決だと思った。
たとえ、英会話教室に通っていなかったとしても、英語を覚えるために発音を意識することは有効だと思います。
では、具体的な勉強法をお伝えします。
読み方について、以下のルールを教えた。
・英語の発音は、基本的にはa,i,u,e,oのあるところで切れる。
・kがカ行、sがサ行、tがタ行というようにローマ字読みを教える
・母音がない場合の、子音の読み方を教える
・上記で区切った後でローマ字読みを続けて早口で読む
おおまかには以上。
例えば、
hospital
これを母音で切ると
ho/s/pi/ta/l
読むと
ほ す ぴ た る
もちろん、初めからカタカナで書いておくのありだけど、見知らぬ単語が出てきても、なんとなく発音がわかれば意味を思い出すかもしれない。
実はわが家ではこれがどハマり。
それまでは、見た瞬間
わからない
と言って考えることを放棄してたけど、
なんとか読もうとするようになってくれた。
すると、これまでよりも、ずっと記憶の定着がよくなった。
やっぱり、目だけでなく耳や口を使って覚えるといいみたい。
単語帳を作った
わが家も定番の単語帳を作った。
初めは本を買って、赤色の下敷きでやってたけど、やっぱり低学年の子どもには使いにくいみたいでイマイチ開こうとしない。
そこで、手作りで単語帳作成。
と言っても、手書きだと字にクセがあって低学年の子どもは間違って覚える危険がある。
(例えば、nとh)
だから、面倒でも単語帳をコピーしてひたすら切り貼り。
そうすれば、スペルを正しく覚えられる。
また、単語帳の利点は、1語ずつ取り組めること。
参考書だとついつい流して読んでしまって、考えなくなるけど、単語帳なら一度考えてから答えるから、アウトプットができて記憶の定着にもよい。
ちなみにわが家は、過去問からの出る順を分析したこの参考書を活用して、優先順位を付けて単語を覚えました。
主語と動詞の関係を教えた
学校で英語を勉強してきた人であれば、
This is a pen.
という文の構造を理解することができる。
つまり、英語は、
主語+動詞(be動詞)
という順番に並んでいること。
でも、日本語しか知らない子どもは、英語がどんな順番に並んでいるかを知らない。
英検5級の問題を見ると、
リーディングの21から25までの5問は単語の順番を問うもの。
そのほとんどが、主語+動詞の順を理解していれば解ける。
具体的な解答法は、まず初めに肯定文か疑問文かを見る。
日本語が難しいなら、?があるかどうかを見る。
?がなければ、1番目が主語、2番目が動詞
これがわかれば、3番目と4番目がわからなくても、選択問題だからかなりの確率で正解できる。
小学生は、文法の基礎がわかっていないので、これを教えるだけでリーディング25問中の5点は伸びる!
疑問詞を教えた
疑問詞とは、いわゆる5W1H。
さらに英検5級では、
How much~
How many~
なども頻繁に出題される。
疑問詞の意味を覚えることで、何が聞かれているかわかり、回答することができるようになる。
リーディングの16~20の回答文の問題で頻出のほか、
リスニングの11~15は全部疑問詞だし、1~10も半分くらい疑問詞が出てくる。
英検5級では、疑問詞の意味がわかっていれば解ける問題が多い。
例えば、
How many~?
と聞かれた後に最も適した文を答える問題の選択肢に、
数に関する答えが一つしかないなんてこともザラ。
だから、疑問詞をマスターすれば合格がグッと近づく。
初めは負担なく短時間の勉強で
これは、小さな子どもに勉強を教えるときに共通することだけど、子どもの集中力はとにかく短い。
難しい勉強ならなおさら。
だから、初めからガンガン詰めようとせずに、まずはYouTubeなどの5分程度の英検動画から始めた。
そうすることで、苦手意識や嫌なイメージを持たなくなる。
次第に、テストで良い点を取りたいって気持ちが芽生えてきたら勝ち。
それまでは、気分が下がらないようにできるだけ短時間で簡単なものからやらせるのがグッド。
まとめ
まだローマ字も学習していない小学校低学年にとっては、英検の勉強は思ったよりもハードルが高いものです。
でも、いきなり高望みをするのではなく、親が諦めずに励ましながら勉強させれば、きむとわかる喜びを感じてくれるはず。
これからの時代、英語は必須になります。
英語ができる人はカッコいいと子どもに思わせて、うまく乗せながら合格を目指しましょう。
ちなみに我が家では幼少の頃からディズニー英語システムの教材を取り組んでいました。
スペリングに関しては親の努力が足りなかったこともあり、英検の受験の際に苦労しましたが
それでも8才の時に英検5級に一発合格しました。
やはり、ネイティブの発音に慣れていたのがよかったと思います。
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