小学生の時と違って、中学校の通知表は進路を左右するとても大切なもの。
小学生の時までは、なんとなくそれなりの成績をもらっていた子も、中学校に入って成績が急激に下がることもあります。
また、中学3年生にとっては、通知表の成績は進路に直結します。
ところで、こんな大事な通知表の評定は、どのように付けられているか知っていますか?
そんなの、テストの成績でしょ
と思う人は、まだ通知表のことを理解しているとは言えません。
通知表の評定は、2021年に大きな改定がありました。
今は、改定後の基準に従って評定が決定されるのです。
先に言っておくと、テストの点数が全てではないのです。
盲目にテスト勉強をやっているだけでは、がんばっても5段階の「4」までしか取れない生徒になってしまうかもしれません。
でも、ご安心ください。
この記事では、現役中学校教員のアドバイスを受けて、通知表の評定の決め方を解説しています。
この記事を読むことで、通知表の評定の決め方がわかり、最短で適切な通知表の上げ方を知ることができます。
中学校の通知表は2021に改定された
そもそも、通知表の評定はどのように付けられているかご存知でしょうか。
テストの成績じゃないの?
授業中の挙手の回数?
どちらも不十分です。
実は、通知表の評定は、「学習指導要領」に基づいて付けられます。
その学習指導要領が改定され、中学校では2021年より新基準で成績が付けられることとなりました。
4観点から3観点に変わった
1番大きな変更点は、観点の再整理です。
これまで4つの観点の能力を評価していたものが、3つの観点に変わりました。
具体例に言うと、これまでは
・知識・理解
・技能
・思考・判断・表現
・関心・意欲・態度
の4つの観点で評価していました。
しかし、学習指導要領の改定により、
・知識・技能
・思考・判断・表現
・主体的に学習に取り組む態度
の3つの観点に整理されたのです。
観点とは、身に付けなければならない能力のことで、その観点が十分身に付いているかどうかを観点ごとに評価します。
観点が整理されたということは、つまり、子どもたちに求められる能力が変わったということです。
観点がなぜ変わったかと言うと、国際社会の変化やIT化、さらにはAIが発達して来たことで、将来求められる人材像も変化してきたということが大きな要因です。
3観点って具体例に何?
4観点から3観点に変わったと言っても、何か同じような名前だし、あまり変わってないんじゃないの?
そのように思うかもしれませんが、やはりこの変化は非常に大きなものと考えるべきです。
まずは、3つの観点を具体例に説明します。
知識・技能
知識・技能とは、文部科学省によって以下のように定義されています。
言い換えると、「何を知っているか、何ができるか」と言えます。
各教科等に関する個別の知識や技能などであり、身体的技能や芸術表現のための技能等も含む。基礎的・基本的な知識・技能を着実に獲得しながら、既存の知識・技能と関連付けたり組み合わせたりしていくことにより、知識・技能の定着を図るとともに、社会の様々な場面で活用できる知識・技能として体系化しながら身に付けていくことが重要である。
また、評価については、以下のように述べられています。
個別の知識及び技能の習得状況について評価する。
それらを既有の知識及び技能と関連付けたり活用したりする中で,概念等として理解したり,技能を習得したりしているかについて評価する。<評価の工夫(例)>
○ペーパーテストにおいて,事実的な知識の習得を問う問題と,知識の概念的な理解を問う問題とのバランスに配慮する。
○実際に知識や技能を用いる場面を設ける。
・児童生徒に文章により説明をさせる。
・(各教科等の内容の特質に応じて,)観察・実験をさせたり,式やグラフで表現させたりする。
思考・判断・表現
思考・判断・表現については、文部科学省によって以下のように定義されています。
言い換えると「知っていること・できることをどう使うか」
問題を発見し、その問題を定義し解決の方向性を決定し、解決方法を探して計画を立て、結果を予測しながら実行し、プロセスを振り返って次の問題発見・解決につなげていくこと(問題発見・解決)や、情報を他者と共有しながら、対話や議論を通じて互いの多様な考え方の共通点や相違点を理解し、相手の考えに共感したり多様な考えを統合したりして、協力しながら問題を解決していくこと(協働的問題解決)のために必要な思考力・判断力・表現力等である。特に、問題発見・解決のプロセスの中で、以下のような思考・判断・表現を行うことができることが重要である。• 問題発見・解決に必要な情報を収集・蓄積するとともに、既存の知識に加え、必要となる新たな知識・技能を獲得し、知識・技能を適切に組み合わせて、それらを活用しながら問題を解決していくために必要となる思考。
• 必要な情報を選択し、解決の方向性や方法を比較・選択し、結論を決定していくために必要な判断や意思決定。
• 伝える相手や状況に応じた表現。
また、評価については、以下のように述べられています。
各教科等の知識及び技能を活用して課題を解決する等のために必要な思考力, 判断力,表現力等を身に付けているかどうかを評価する。
<評価の工夫(例)>
○論述やレポートの作成,発表,グループでの話合い,作品の制作や表現等の 多様な活動を取り入れる。
○ポートフォリオを活用する。
主体的に学習に取り組む態度
この3つ目の観点が1番理解しづらいという人が多いです。
それもそのはず、先生の中でも基準が統一されていないところがあるからです。
文部科学省では、このように定義されています。
言い換えると、「どのように社会・世界と関わり、よりよい人生を送るか(学びに向かう力、人間性等)」
知識・理解及び思考・判断・表現の資質・能力を、どのような方向性で働かせていくかを決定付ける重要な要素であり、以下のような情意や態度等に関わるものが含まれる。
• 主体的に学習に取り組む態度も含めた学びに向かう力や、自己の感情や行動を統制する能力、自らの思考のプロセス等を客観的に捉える力など、いわゆる「メタ認知」に関するもの。
• 多様性を尊重する態度と互いのよさを生かして協働する力、持続可能な社会づくりに向けた態度、リーダーシップやチームワーク、感性、優しさや思いやりなど、人間性等に関するもの。
• こうした資質・能力については、学習指導要領等を踏まえつつ、各学校が編成する教育課程の中で、各学校の教育目標とともに、育成する資質・能力のより具体的な姿を明らかにしていくことが重要である。その際、子供一人一人の個性に応じた資質・能力をどのように高めていくかという視点も重要になる。
また、評価については、以下のように述べられています。
「主体的に学習に取り組む態度」については,1知識及び技能を獲得したり,思考力,判断 力,表現力等を身に付けたりすることに向けた粘り強い取組の中で,2自らの学習を調整 しようとしているかどうかを含めて評価する。
<評価の工夫(例)>
○ノートやレポート等における記述
○授業中の発言
○教師による行動観察
○児童生徒による自己評価や相互評価等の状況を教師が評価を行う際に
考慮する材料の一つとして用いる
従来の関心・意欲ではない
主体的に学習に取り組む態度については、依然として理解しづらい面があります。
多くの方が誤解しているのが、以前の「関心・意欲」と同一のものではないかというのと。
でも、これは文科省が明確に否定しています。
以前の関心・意欲は、挙手が大きなウェイトを占めていました。
しかし、主体的に学習に取り組む態度では、挙手の回数は関係ありません。
その代わりとなるキーワードは、
・粘り強さ
・調整力
です。
粘り強さとは、最後まで諦めずに正解にたどり着こうとする意志であり、正解にたどり着くまでの経緯を見られています。
調整力とは、教育新聞において
①学習の計画段階で、目当てを考えたり、学習の見通し(方略)を考えたりする
②学習の進行場面で、自らの学習自体をモニターし調整する
③学習の結果としての目標の達成状況を自己評価するとされています。(教育新聞)
これらを判断するには、単元の振り返りの際のワークシートの記述が用いられることが多いようです。
ここで良い評価を得るには、とにかく文章が書けることが大切です。
せっかくテストの成績がよくても、振り返りの記述が書けなかったり、おろそかに考えたりする生徒は、特に男子に多くいます。
後述しますが、振り返りを丁寧に書けないばかりに、真面目にコツコツがんばる他の生徒に良い評定を持っていかれてしまうケースがままあります。
4観点から3観点になったことで、主体的のウェイトは、関心・意欲に比べて高くなっています。
保護者の方でも、主体的の取り組み方がわからないという人が多くいますので、是非子ども任せにせずに一緒に考えてほしいと思います。
他の2観点と深い関係がある
主体的に学習に取り組む態度は、他の2観点と独立した観点ではない、という点もポイントです。
文科省の通知によると、
知識・技能や思考力・判断力等を身に付ける学習において「粘り強い取組の中で、自らの学習を調整しようとしているかどうか
と書かれています。
つまり、成績はそこまでよくないものの、がんばれば主体的の観点だけは◎がもらえる、ということは期待できないのです。
実際、多くの教員の認識として、
「知識・技能」と「思考・判断・表現」の評定が◯であれば、「主体的」の評定は絶対に◯になるとされています。
成績の付け方を徹底解説
3観点の考え方がわかったところで、、いよいよ具体的な成績の付け方を見ていきましょう。
ここからは、現役の中学校教員の生の声も紹介しています。
5段階の評定は3観点の評価から導き出される
中学校の通知表は5段階評定です。
これは、保護者の方が学生のころから変わっていません。
変わった点といえば、相対評価が絶対評価になったことくらいです。
では、5段階評定はどのように決まるのでしょうか。
テストの成績で高い人から5が付けられるのでしょうか。
実は、5段階評定は、3観点の評価と密接に関わっています。
具体的には、5が付くのは、3観点の評価がいずれも◎の場合と決められているのです。
同様に、4は、◎が二つまたは一つの場合です。(◎が一つで4を付ける場合には、学校内部で相応の説明が求められます)
実際、どの学校も、年度が始まる際に、評定についての共通認識が図られ、
◎が3つの場合のみ5とする、などの一覧表が配付されます。
つまり、通知表の評定を良くしようと思うと、3観点をバランスよく得点しなければならないのです。
ある学校の評定の具体例
ここでは、ウェブ上で公開されている福岡県のとある公立中学校の通知表の評定方法を紹介します。
実際の中学校で付けられている方法を知ることで、より具体的な対策が立てられることと思います。
以下が多くの中学校で用いられている評定の付け方です。
知識・技能 | 思考・判断・表現 | 主体的 | 5段階評定 |
◎ | ◎ | ◎ | 5 |
◎ | ○ | ◎ | 4 |
◎ | ◎ | ○ | 4 |
○ | ◎ | ◎ | 4 |
○ | ○ | ◎ | 4 |
◎ | ○ | ○ | 3 |
○ | ◎ | ○ | 3 |
○ | ○ | ○ | 3 |
○ | △ | △ | 2 |
△ | △ | △ | 1 |
また、東京都は毎年、公立中学校の評定の分布を公表しています。
絶対評価の影響か、5段階の1は全体の数%程度と極めて低く、5と2が12%前後でほぼ同数となっています。
これらを見ると、3は決して「普通」の成績だと安心できないことがわかります。
1年<2年<3年と評定平均を上げる
中学校の通知表は、3年間をかけて徐々に上げていくという目標があります。
その方が、学校教育を通して生徒の学力が向上したと判断しやすいからです。
つまり、1年生の成績は全体的に少し辛く付けられがちであり、2年生、3年生と少しずつ全体平均が向上していきます。
これにあまり合理的な理由は存在せず、わずかながら先生たちの目に見えない操作がはたらくという程度で理解しましょう。
主体的に取り組む態度を侮るな
先ほども述べましたが、令和3年度から4観点が3観点に変更されたことにより、一つの観点のウェイトが高くなりました。
そして、5の評定を取るためには、3観点ともに◎を取らなければなりません。
テスト対策は、塾や通信教育で十分対応できます。
しかし、多くの保護者や生徒が、主体的に学習に取り組む態度については対策をおろそかにしています。
理由は単純で、どのように評価されているかわからないから対策を取れないのです。
しかし、主体的の観点をおろそかにしては、決して5評定が取れないことをしっかりと認識してほしいと思います。
通知表の評定を上げるために
成績がどのように付けられるかがわかった後は、評定を上げるための方法を知りましょう。
観点別で対策を立てる
繰り返しになりますが、通知表で良い成績をおさめるには、3観点をバランスよく得点することが大切です。
子どもの学習に偏りがないか、苦手分野はどこかなど、細かく分析しましょう。
確かに、定期テスト対策をすれば、ある程度の成績が取れるのは事実です。
ただ、通知表の成績にフォーカスするならば、あと一歩踏み込んで、観点別の対策を意識すべきです。
ここから先は、先ほども紹介した福岡県の公立中学校の具体例を参考に、観点別の対策を紹介します。
知識・技能の評価を上げる方法
まずは東久留米市立西中学校の考え方を確認してみましょう。
「知識・技能」(第 1 観点)について これまでの知識は単に知っているかどうかだけが主に問われていました。例えば聖徳太子を知っている(漢字で書ける)、(憲法十七条など)何を制定したか書ける、と 言った「個別の事実的な知識」が、知識に関する合否の基準であったと言い換えることができます。
しかし、こうした知識は世の中に出て何の役に立たない、現実社会の中で「何がで きるようになっているか」という観点で見た知識が必要だ、と言った有識者からの指摘があり、知識は様々な学習で活用できたり、社会に出てからの様々な場面で活用できこそ知識で ある、となりました。そのことは技能も同じで、「調査や諸資料から様々な情報を効果的に調 べまとめる技能(社会科)」などが求められています。
例えば先の聖徳太子についていえば、当時の時代背景や社会構造などを調べ、理解し、何 故憲法十七条を制定したかをまとめるといった技能が求められる、と言うことが「知識・技能」です。
従って、社会科に限らず、他教科でもこれまでのように「ペーパーテストにおいて」、(カ ッコ)に語句を入れて正解すればそれだけで知識があるという事では無く、「知識の概念的理解を問う問題」や、「文章による説明」ができる、「観察・実験」ができる、「式やグラフで表現」ができるなどの、活用できる「知識・技能」が重要だということになります。
上記を参考にすると、単に語句や出来事を暗記するだけの学習ではなく、背景を理解しながら自分の言葉で説明できる力が必要となります。
最も、知識・技能の観点における定期テストのウェイトは依然として高く、学校のワークや市販の教材などでテスト対策をしながら、日々の小テストを取りこぼしなく勉強することが大切です。
定期テストの回答用紙には、観点別の配点が記載されています。
知識・技能が基礎的な学力を問うもの、思考・判断・表現が応用力を問うもの、と理解してもよいでしょう。
思考・表現・判断の評価を上げる方法
まずは東久留米市立西中学校の考え方を確認してみましょう。
これらは「問題解決の過程で働く」力です。 この問題解決の過程とは、どういう過程か。それは、問題を見出す → 問題を定義する → 解決の方向を決定する → 解決の方法を探して計画を立てる → 結果を予測しながら実行する → 振り返って次の問題発見・解決につなげる
といった一連の過程を指します。 また、この過程を話し合いなどで他者の意見を取り入れたり、自分の考えを表現したり、集団としての考えを形成したりする過程でもあります。 このことは、現実の社会生活の中で生きて働く、「何ができるようになっているか」という視点で学力を捉える、ということなのです。 例えば数学で言えば、一定の量が流れている水道があって、この水道でお風呂に水を溜めることを考えた時、目標となる水量に達する時間を予測する、といった課題があったとしましょう。この時の到達目標は、問題や課題の文章から意味を読み取り、式と表、式とグラ フ、表とグラフのそれぞれの関係を表すことができる、或は、式と表、式とグラフ、表とグラフの関係が説明できるとなります。
そしてこの到達目標を達成する過程で使われる力、これが「思考力・判断力・表現力」で す。
この評価は、単に〇×(まる、ばつ)で評価することは難しい、見えにくい学力です。そ のため、評価する方法は、多岐にわたっていて、「ペーパーテストのみならず、論述やレポートの作成、発表、グループでの話し合い、作品の制作や表現等の多様な活動を取り入れたり、それらを集めたポートフォリオを活用したりするなど評価方法を工夫」しなければなりません。
上記の通り、思考・判断・表現については、定期テスト以外にも判断材料があるように見えます。
しかし、実際には、教科によってどのような材料を集められるかには差が出ます。
例えば、国語であればノートやワークシートなどで自分の考えを記入する機会が多いため、材料を多く集まります。
一方で、数学の場合、教科書を中心として、問題を解いて解説するという授業形式が多く採られています。
そうなれば、自ずと判断材料は定期テストの応用問題が大きなウェイトを占めることになります。
したがって、定期テスト対策のうち、特に文章題や長文の読解などの応用問題や自分の意見を記述することを中心とした学習をしましょう。
もし定期テストの朝に体調不良になったら。
主体的に学習に取り組む態度の評価を上げる方法
定期テストからは一切評価を取ることができないのが、主体的に学習に取り組む態度です。
理由は、前述したように、粘り強さと調整力を測る指標だからです。
まずは東久留米市立西中学校の考え方を確認してみましょう。
文部科学省は「子供たちが自らの学習の目標を持ち、進め方を見直しながら学習を進め、その過程を評価して新たな 学習につなげるといった、学習に関する自己調整を行いながら、粘り強く知識・技能を獲得したり思考・判断・表現しようとしたりしているかという、意志的な側面を捉えて評価」すること、としています。
では、そのために生徒に求められている事は何でしょう。それは生徒が、
1 到達目標を十分に理解すること。
2 生徒自身の到達目標に対する自分の位置、つまり自分自身がどこまで理解して・できていているかと言うことがわかること。
3 到達目標と自分の差を理解した上で自らが自身の目標を立てること。
4その目標に向かって粘り強く努力を行うこと。
という一つ一つの学習過程を大切にすることです。 私たちはこうした学習過程を、「知識・技能」、「思考・判断・表現」の達成状況を踏まえて評価します。
具体的には(教科によって様々ですが)、文章による説明、実験・観察のレポー トや家庭で調べてきたことのレポート、調べたことの発表、グループ討議の様子、ノートに 自ら記した式・グラフ・表、作品や製品等の制作やその過程や表現の過程など、多様な活動から評価します。
主体的の評価基準に定期テストは含まれません。
つまり、先生たちはこの観点だけは必死に材料を集めています。
その材料は、ふだんの何気ない授業の中のレポートや発表内容、その取り組み姿勢などで、つい手を抜いてしまいがちな面でもあります。
部活などが忙しいなどで、普段の授業をおろそかにしていると、思わぬ形で足をすくわれてしまいます。
授業中に寝たり、提出物を出さないなどはNG
また、これは先生の生の声ですが、授業態度が不真面目な生徒は、主体的の評価が低くされる可能性があります。
これは、正確な評価ではないかもしれません。
しかし、先生も人間です。
自分の授業で寝られたり、提出期限を破られたりし続ければ、印象が悪くなるのも無理はありません。
定期テストが好成績でたとえ2観点に◎が付いたとしても、主体的が◯であれば5は付きません。
やはり、授業に臨む態度も決して侮ってはいけないのです。
教員がおすすめする通信教育厳選2つ
中学生は部活などで忙しく、なかなか勉強する時間が取れないという生徒も多いでしょう。
しかし、限られた時間の中でも効率的に学習してよい成績を収めている生徒がいます。
ふだんの授業に真剣に取り組むことも大切ですが、中学生の場合は、定期テスト対策や受験対策が必要です。
これまで多くの生徒を教えてきて、さまざまな教材に目を通してきた現役の中学校教員におすすめの通信教育を2つ選んでもらいました。
おすすめ通信教育その1:スタディサプリ
毎日忙しい中学生は、まとまった勉強時間が取りづらいものです。
そこでおすすめがスタディサプリです。
既に多くの学校でも取り入れられており、一流講師による講義動画の配信が大変人気があります。
一流講師による講義動画
現役の中学校教員が、塾の講師のことを一流と表現するのに違和感がある人もいるかもしれません。
しかし、スタディサプリの講師はNHKの教育番組で解説をしている人や100万部を超える著書を出版している人など、受験のプロ集団です。
一方で、公立中学校の教員は、人によってレベルに差があります。
また、クラス35人に対して一斉に授業をしなければならないため、生徒一人ひとりに合った教育を提供することは難しいのが現状です。
そこで、ふだんの授業で足りない部分をスタディサプリの講義を聴いて補いましょう。
スタディサプリは、講義を聞くだけでなくチャットで講師に質問もできます。
講師だけの一方通行にならないのも魅力ですね。
講義時間は平均5分
スタディサプリの一講義時間は平均で5分です。
短くて驚くかもしれませんが、学校の授業1回に相当する内容を5分間に詰め込んで解説してくれます。
中身がないと思うかもしれませんが、教員から見ても内容に問題はありません。
実は、学校の授業は案外ゆっくり進みます。
クラス全員を置いてけぼりにしないことに加えて、最近は話し合いに重点が置かれているため仕方ない面もあります。
学校の授業の流れは大まかに以下のものです。
前授業の振り返り
目当ての確認
教科書を読む
問題を解く
板書
話し合い
発表・解説
今日のまとめ
次回の予定
だから、5分というのは案外短すぎることはないのです。
保護者の方の中には、勉強とは、自分の部屋で机に長時間座ってやるものだ、という考えがある人も多いと思います。
しかし、テキストとノート以外の勉強の仕方が確立された中で、あえて机の勉強だけにこだわる必要はありません。
それよりも、すきま時間に効率よく勉強することで、その積み重ねは大きな学力につながります。
忙しい中学生にとって、5分で効果が得られるスタディサプリは非常におすすめできます。
自分のペースで先取学習
スタディサプリは、中学3年生までのすべての講座が受講できます。
だから、得意な科目であればどんどん先に進めることができるのです。
また、夏休みなどの長期休暇に、一気に進めておくと、学校での授業がいわば復習になるため、学習効率が大きくアップします。
もちろん、わからないところは何度でも学習できるので復習にも利用できます。
月額2,178円~
スタディサプリは講義だけでなく、定期テスト対策を用意されています。
これだけの内容が網羅されていて、月額2,178円(税込)はとてもうれしいですね。
まずは2週間無料体験
お子さんに合うかどうかが1番のポイントになるので、まずは2週間の無料体験をおすすめします。
1講義平均5分の凝縮された講義で効率的にテスト勉強ができるスタディサプリ中学講座はこちら
おすすめ通信教育その2:進研ゼミ
通信教育最大手の進研ゼミは、定期テストや高校受験対策において多くのノウハウを持っています。
また、オンライン学習も授業しており、塾と自宅学習の良いところを組み入れた学習をすることができます。
AIによる学力に応じた問題の提供
何度も強調したいのが、中学生は忙しいということです。
小学生の頃はそれなりに勉強ができた生徒が、中学生になって部活で疲れて成績がガタ落ちしたというケースを何度も見てきました。
中学生にとって、効率よく勉強するということはとても大切なことなのです。
その点、進研ゼミのタブレット学習では、AIがこれまでの学習記録に応じて、生徒に合った適切な問題を出してくれます。
わざわざ理解している問題は解かなくてよいですし、本当に解かなければならない問題に特化して勉強を進めることができるため、大幅な時間の削減につながります。
短い時間に集中して取り組めるのは大きな魅力です。
オンライン授業が無料
進研ゼミでは、テスト前や夏休みなどの期間に、講師による無料のオンライン授業が提供されます。
テスト前など、もう一度わからないところの授業をしっかりと聞きたいという人にとても好評です。
また、夏休みに苦手分野を克服したいという人にもピッタリですね。
実技4教科のテスト対策をカバー
実技科目のテストはついおろそかにしてしまう人がいます。
主要5科目に比べて重要性が低いと考えていたり、テスト対策が立てづらいからです。
しかし、実技科目の通知表の成績は高校受験に大きな影響を与えるので、決して甘く見てはいけません。
進研ゼミであれば、定期テスト問題を配信していますので、実技科目のテスト対策が可能となります。
地域に合った高校受験対策
進研ゼミは、高校受験対策にも力を入れています。
模試はもちろんのこと、高校受験情報専門のサイトがあり、合格体験記など他では得られない情報を得ることができます。
通信教育か塾かで迷う人もいると思いますが、まずは資料請求をして子どもに合うかどうかを確認してみるとよいでしょう。
中学校教師もオススメする進研ゼミ中学講座の資料請求はこちらから
まとめ
中学生にとって通知表の成績は、今後の人生を左右するほど重要な評定と言っても過言ではありません。
しかし、令和3年度から改定された評価方法については、多くの保護者が正確に理解しているとは言えない状況です。
まずは、中学校の成績がどのように付けられているかを把握して、やるべき対策を取った上で進路の選択ができることを願っています。
定期テストの作り方はこちら。
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