小学6年生の子どもがいる保護者の人は、そろそろ中学校の入学を意識し始める頃です。
11月に入ると、中学校から「入学説明会」の案内が届き、気も引き締まることと思います。
はじめてのお子さんの場合、保護者としては中学校は未経験なので、いったいどういうものだったか勝手がわからずに不安かもしれません。
この記事では、現役の中学校教員の助言を受けて、入学説明会はどのような流れで行われるかを詳しく解説します。
子どもも緊張していると思いますが、安心して中学校に登校できる一助になればと思います。
いつ・どこで・どれくらいの長さで開催されるの?
10月の終わりから11月の初旬頃に、小学校を通じて「中学校の入学説明会」の案内が届きます。
ついに来たか。。。
まだまだ子どもと思っていた我が子も、いよいよ中学生。
案内文をもらった時から、一気に中学生に向けて時がスタートしていきます。
12月初旬に開催
入学説明会は12月初旬に開催されることが一般的です。
場所は、中学校の体育館です。
説明会は午後に開催され、時間は1時間前後です。
保護者と子どもが出席する
4月から進学する中学校についての大事な説明会です。
子どもはもちろん、保護者も一緒に出席します。
体育館で説明会が行われ、子どもと保護者が隣同士の席では話を聞きます。
別の小学校の児童も出席する
説明会は、翌年度にその中学校に通う、現在小学6年生の児童が一斉に参加します。
仮に3つの小学校が同じ中学校に通う場合、3校の児童と保護者がすべて一堂に会します。
しかし、昨今のコロナ情勢により、密になると判断された場合には、小学校ごとに時間を分けるなどの措置が取られる場合があります。
どんな説明があるの?
約1時間の説明会はどのような流れで行われるのでしょうか。
校長先生のあいさつ
中学校の校長先生よりあいさつがあります。
中学生としての心得や、学校として力を入れていることなどが話されます。
話す内容は人それぞれですが、形式的な話をする人もいれば、熱い思いで話される人もいます。
時間は5分程度です。
学校の紹介
学校紹介は教務主任が説明を担当します。
概ね、以下の内容の説明があります。
・学校の教育目標
・授業時間数
・部活動
・年間行事
「教育目標」という言葉を聞き慣れない人も多いと思いますが、各学校にはそれぞれ教育目標があります。
学校が目指す大きな指針で、それを達成するために日々教育が行われます。
一例を紹介します。
・自ら学び、共に歩み、未来を拓く生徒の育成
・知・徳・体の調和のとれた人間性豊かな生徒の育成
・意欲的に活動し、心豊かにたくましく生きる生徒の育成
学習面について
また、中学校は、基本的に、50分間授業で毎日6時間授業です。
下校時間は15時50分頃となります。
1週間の授業時間数は以下のものです。
国語 4 保健体育 3
社会 3 美術 1.3
数学 4 技術家庭 2
理科 3 音楽 1.3
英語 4 道徳 1
総合 1
学活 1
そして、中学校には定期テストがあります。
学期ごとに、「中間テスト」「期末テスト」があり、さらに2学期は夏休み明けに「実力テスト」または「確認テスト」があります。
中学校の通知表は、定期テストで決まると言っても過言ではありません。
また、小学校と違ってテストごとに学年順位が出ます。
生活面について
小学校との一番の違いが制服です。
今はコロナ禍のため、体操服での登校が認められている学校もありますが、いずれにしても私服では登校できません。
制服のほかに、ソックスや靴も白色に限定されており、頭髪のチェックもあります。
制服は夏用と冬用があり、特に男子は3年間で背が一気に伸びますので、少し大きめを購入しつつも、2年生頃に買い換えが必要となります。
登下校は各自で行い、通学班はありません。
自転車通学が多いため、通学用の自転車を用意したり、運転が不慣れな場合にはあらかじめ練習しておきましょう。
気を付けなければならないのは自転車保険の加入です。
自転車事故でもし子どもが加害者になってしまった場合、多額の賠償金(死亡事故では9,000万円という例も)が課せられるため、必ず加入するようにしましょう。
学校で徴収するお金
毎月必要なお金として、学級費と給食費があります。
また、入学時に購入しなければならないものとして、以下の物があります。
・生徒手帳
・名札
・制服、ジャージ、体操服
・体育館シューズ
・上履き
・通学カバン、ナップサック
・副教材
なお、教科書は学校から支給されます。
生徒会長挨拶
ビデオメッセージになるかもしませんが、生徒会長からの挨拶があります。
中学3年生のお兄さん・お姉さんのしっかりした挨拶を聞くと、3つしか年齢が離れていないとは思えないと思う保護者も多いはずです。
部活動紹介
部活動は下校時間後に行われます。
夏季と冬季で終わりの時間が異なりますが、夏季は18時前後、冬季は16時30分には終了します。
部活動の種類は学校それぞれで、グラウンドや体育館、武道館の状況によっても異なります。
部活動の例は以下のものです。
男子 | 女子 |
軟式野球 | ソフトボール |
バスケットボール | バスケットボール |
バレーボール | バレーボール |
軟式テニス | 軟式テニス |
陸上 | 陸上 |
卓球 | 卓球 |
サッカー | ブラスバンド(男女とも) |
美術 | 美術 |
パソコン | パソコン |
PTA会長の話
最後にPTA会長の話があります。
コロナ禍で割愛される可能性もあります。
子ども向けの話のほかに、保護者の方向けのPTAの勧誘めいたものもあるかもしれません笑。
今やPTAのなり手が少なく、特に中学校は人材を見つけるのに四苦八苦していますから。。。
小学校とは雰囲気が違う?
小学校は1年生から6年生までさまざまな年齢の子どもがいましたが、中学校になるとみんな体も大きく、先生もぴりっとした印象がありますが、実際のところどうなのでしょう。
規律がしっかりしている
中学校には制服があるほか、靴や髪型など細かい校則があり規律がしっかりとしています。
また、生徒手帳が一人一人に配付され、守るべき規則が記載されています。
中学校は大人になるための準備期間と言われるほどで、社会に出るために必要なルールや技術を学ぶ場でもあるのです。
定期テストがある
中学校の定期テストは、小学校のテストとは大きく違います。
学年の順位が出るので、周りのみんなも塾に入るなど勉強をがんばるようになります。
定期テストは1年間に6回ほどあるため、気付けばすぐにテストがやってくるという感覚になります。
序盤でつまずいてしまうと、テストに対して苦手意識や劣等感をもつようになり、それが3年生の最後まで引きずってしまうこともあるので、初めてのテストを親もしっかりサポートしてあげましょう。
部活動がある
部活動に入ると、毎日の帰りが遅くなったり、長期休暇の間も部活漬けになるなど、これまでと生活が一変します。
特に、部活動が厳しい学校であれば、子どもは毎日へとへとになり、授業についていくのがやっとになってしまいます。
また、土日は練習試合など遠出をして、ほとんど家にいないということもあります。
子どもと大人の間の時期
中学生は思春期の真っ最中であり、友人関係や男女関係などさまざまな悩みも出てくる時期です。
また、将来の進路についても深く考える時期で、進路をめぐって家族で意見が割れることも起こり得ます。
そんな時は、
いつまでも子どもじゃないんだ
という意識をもって、少し待ってあげてはどうでしょうか。
将来の道を切り拓いていくのは子ども自身であり、中学生はまさに大人への準備期間と言えるからです。
とは言っても、残りの小学校生活をまずは満喫しよう
中学校の入学説明会を聞くと、気持ちが一気に中学校に傾いてしまう保護者の方がいます。
でも、子どもはまだ小学生で、6年間の最後をしめくくる大事な時期です。
子どもに不安をあおるような言動は避けて、目の前の小学校生活を満喫させてあげましょう。
中学校になったら嫌でも勉強しなければなりません。
だからこそ、今は周りの友達とたくさん思い出を作って、満たされた心で中学校の門をくぐってほしいですね。
まとめ
中学校の入学説明会に参加すると、保護者としては中学校が現実のものとなり、一気にあれこれと焦ってしまいがちです。
でも、小学6年生から中学1年生になったからといって、子どもが急に変わるわけではありません。
周りがうろたえずに、子どもの成長を温かく見守ってあげましょう。
友達や先生に恵まれたよい中学校生活が送れることを願っています。
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