子どもの教育費は1人当たり1,000万円以上必要と言われています。(養育費は別に1,500万円程度)
子どもが2人なら2倍、3人なら3倍となります。
その中でも最も支出が大きくなるのが大学生です。
進学先によって異なるものの、4年間で400万~600万円という大きな金額が必要になります。
しかも、大学の学費はインフレ傾向にあることから、今後はそれ以上の費用が必要になる可能性も十分考えられます。
子どもがいる家庭は、将来を見据えてこれらの金額を用意しなければなりません。
教育費を計画的に準備するのに最適な学資保険について、FP1級を取得し、学資保険を活用しているボクが解説します。
教育資金の備えに学資保険が活用されている
「子どもの教育資金に関する調査2022」(ソニー生命保険(株))によると、大学等への進学のための教育資金として、高校生以下の子どもをもつ親の42.1%、大学生の子どもをもつ親の44.4%が学資保険を活用しています。
これは、銀行預金に次いで2位であり、子どもがいる家庭の4割以上が教育費の準備に学資保険を活用していることになります。
一方で、奨学金を利用している大学生は全体の約半数いることも見過ごせません。(「令和2年度学生生活調査」日本学生支援機構」)
奨学金の平均額は約320万円であることから、半数の家庭では大学の学費のほとんどを準備することができなかったということがわかります。
確かに、日々の生活のやりくりをしながらまとまったお金を用意するのは大変です。
でも、大学の400~600万円は、短期間で用意するには大きなお金ですが、18年間であれば「20~30万円/年」となり、決して不可能な金額ではありません。
教育費は前もって計画的に準備しておくことがいかに重要であるかがわかります。
教育資金を貯めるポイント
教育資金を貯める上で、押さえておくべきポイントが2つあります。
支払が必要な時期が決まっている
1つ目は、支払が必要な時期が決まっているという点です。
教育費は約1,000万円必要ですが、そのうちの半分は大学4年間で支払が発生します。
18才のタイミングで確実に400万円程度を用意できなければ、何らかの借入に頼ることになります。
見方を変えると、大学入学までの18年間で約600万円が必要ということにもなります。
18才になるまでは、習い事や塾代などのお金はかかるものの、年間にすると約33万円の負担となるので、日々の生活のやりくりの中で何とか対応可能です。
その上で、さらにプラス400万円の費用を備えなければなりません。
確実性、流動性が肝心です
2つ目は、確実性と流動性です。
確実性
確実性とは、資産が変動しないこと、つまり投資などの価格が不安定な商品は、教育資金の備えとしては不安があるということです。
投資商品は、高い利回りを期待できる反面、価格が下落するリスクがあります。
400万円投資したものの、大学入学時に価格が300万円に下落していたら100万円を他で借入れなければなりません。
教育費は、必要な時期に確実に必要額を用意しておくことが求められるのです。
流動性
流動性とは、お金が必要な時にすぐに下ろせることです。
例えば、銀行の普通預金であれば、いつでも下ろすことができます。
しかし、投資商品は価格変動リスクが災いとなる危険性があります。
仮に、教育資金として全てを投資商品で運用した場合、18才でお金が必要な時に、価格が暴落していたら換金することができません。
老後資金のように長い目で見られるものであれば、そのまま据え置けばよいですが、支払時期が決まっている教育資金では価格変動は大きなリスクとなります。
学資保険の特徴
それでは、教育資金の備えとして多くの人が活用している学資保険の特徴を見ていきましょう。
特徴
学資保険とは、教育資金を貯めるための保険商品です。
毎月決まった額の保険料を払うことで、子どもの成長に合わせた進学準備金や満期学資金を受け取ることができます。さらに、突然の事故などにより親(契約者)が亡くなった場合は、それ以降の保険料の払込が免除となり、保障がそのまま継続され学資金を受け取ることができるのも大きな特長です。また、学資保険には子どもの医療保障などが付いたタイプもありますが、さまざまな特約を付けると学資金の「返戻率(へんれいりつ)」が100%を下まわる場合もあります。
ソニー生命HPより
学資保険のメリット
学資保険のメリットを以下にまとめました。
・必要な時期に確実に用意できる
・親が亡くなったら保険料免除
・預金より高利回り
・生命保険料控除が受けられる
必要な時期に確実に用意できる
学資保険は、まとまった資金が必要な大学入学時に満期が来るように設定されています。
教育費に求められる確実性を実現した商品となっています。
さらに、毎月決まった額を積み立てていくため、自分でコツコツと貯蓄するのが苦手な人にも人気があります。
なお、大学入学時に一括して支払われるものもあれば、中学校入学時と高校入学時に一部が支払われるタイプもあります。
親が亡くなったら保険料免除
保険料の支払義務のある親に万が一のことがあった場合、その後の支払は免除されますが、大学入学時には全額の保険金が支払われます。
学資保険が「保険」と言われる理由がここにあります。
親が亡くなった場合も、満期金を用意できる生命保険的な要素が学資保険の人気の理由の一つです。
預金より高利回り
今の時代、銀行に預けても全く利息は付きません。
しかし、例えば、ソニー生命では返戻率が108.7%の商品があるなど、預金に比べて高い利回りが保証されています。
生命保険料控除が受けられる
学資保険の保険料は、一般生命保険料控除が受けられます。
これにより、毎年所得税と住民税の還付が受けられます。
学資保険のデメリット
一方で、学資保険にはデメリットがあります。
・途中で下ろせない
・中途解約は元本割れリスク
・インフレに弱い
途中で下ろせない
学資保険は子どもが大学に入学するタイミングが満期となっています。
そのため、それよりも早く資金が必要になった場合には、学資保険をあてにすることはできません。
中途解約は元本割れリスク
学資保険を満期日前にどうしても解約しなければならなくなった場合、中途解約をすることになりますが、その場合は支払った金額に対して元本割れのリスクがあります。
大きく目減りするものではありませんが、コツコツと貯めてきた資金が元本割れしてしまうのは悲しいものです。
インフレに弱い
学資保険は、契約時に将来の満期金額が確定されます。
払込額と満期金額が決まっているため安心と言える一方で、将来インフレが起きたとしても満期金額は増えることはありません。
つまり、将来、インフレになってお金の価値が相対的に下がった場合には、先に満期金額が固定されている学資保険は不利という面があります。
生命保険料控除をあなどるな!
最近では、学資保険よりも利回りのよい投資で教育費を準備したほうがいいという考えも出てきています。
しかし、学資保険で受けられる生命保険料控除を侮ってはいけません。
ちりつもで合計10万円程度の還付が受けられるからです。
一例を見てみましょう。
富国生命HPによると、配偶者が専業主婦の場合、年間支払額が80,000円を超える場合には、所得税と住民税合わせて約6,800円の還付が受けられます。
仮に15才までの支払とすると、15年間で102,000円の還付が受けられることになります。
返戻率と併せて生命保険料控除による還付金が約束されているため、やはり学資保険は教育資金の準備手段として優位性があると言えます。
学資保険だけでは足りない
学資保険に加入しているの受取額で多いのが200~300万円と言われています。
月々の支払額は15,000円前後です。
しかし、学資保険だけでは大学の学費の全額はカバーできません。
学資保険に加えて、児童手当を別で貯金するなど準備が必要です。
児童手当は、合計で約200万円支給されるため、学資保険と併せるとちょうど大学の学費と同額となります。
また、投資商品をうまく活用していけば差額を効率的に準備することもできるかもしれません。
まとめ
高額な負担となる教育費ですが、支払時期は子どもが18才になる頃がメインとなります。
しかし、20年近い期間であれば月々の負担は抑えることができます。
早い時期から計画的な備えをするために学資保険を活用していきましょう。
でも、学資保険ってたくさんあるからどれがいいのかわからない。。
まずは資料請求してあなたに合う学資保険を探すところから初めて見てはいかがでしょうか。傷病保険は付けずに返戻率で選ぶのがおすすめです。
資料請求は下記から簡単にできますよ。
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