中学校に入ると、これまでとは違う小学校の子と一緒になるから、みんな緊張しているのではないでしょうか。
できれば、仲の良い子と同じクラスにしてほしい。
または、あの子とだけは絶対に別のクラスにしてほしい。
など、みんないろいろな希望があると思います。
この記事は、実際に中学1年生のクラス編成に関わった教員の助言を受けて作成しました。
誰がクラス編成するの?
そもそも、中学校1年生のクラス編成は誰がするのでしょうか?
中学校の新1年生の学年主任や担任を中心に決める
中学校1年生のクラス編成は、新しく1年生の学年の担当となる先生で話し合って決めます。
具体的には、学年主任と各担任の先生です。
とは言っても、クラス編成の時点では、まだ生徒のことを先生たちも知りません。
では、どのような基準でクラス編成をするよでしょうか。
小学校からの申し送り事項を基に判断する
中学校1年生のクラス編成は、主に各小学校からの申し送り事項を見て判断します。
進学する中学校に対して、各小学校から生徒に関する申し送りがあります。
基本的に文書が作成されますが、小学校と中学校の先生が面談をしながら申し送りをします。
時期は3月初旬です。
基本は成績が偏らないようにする
後述しますが、申し送り事項には生徒に関するさまざまな情報が載っています。
ただ、最も重視されるのは生徒の学力に偏りがないことです。
この点は、1年生に限らずどの学年でも意識されることです。
小学校からの申し送り事項とは
気になる申し送り事項にはどのようなことが書かれているのでしょうか。
誰が作成するの?
申し送り事項は、各小学校の担任の先生が作成します。
もちろん教務先生の確認を受けることはありますが、生徒の特徴をよく知っている小学校の担任の先生が作成します。
次に、申し送り事項に記載する項目を解説します。
通知表の評定
1番重要な要素が成績の評定です。
6年生の最後の通知表の評定や、全国や都道府県で開催する学力テストの成績が伝えられます。
学力に偏りがあると授業の進捗や成績にも影響が出かねないからです。
リーダー的存在
リーダーがいるとクラスは自然とまとまります。
中学生になれば、小学生の頃と比べて担任の先生の存在感は小さくなります。
代わりに、生徒自身が自ら力を発揮できることが望ましいです。
そのためにも、各クラスにリーダーを満遍なく配置していきます。
ピアノが弾けるか
クラスで音楽の発表をする際に、ピアノが弾ける子が1人もいないと、発表が成立しません。
意外かもしれませんが、ピアノが弾ける子が各クラスに配置されるように配慮されています。
足が速いか
ピアノとともに意外に感じるのが、足が速い子がいるかどうかです。
これは、運動会でクラス対抗リレーが行われるためです。
足の速い子がいないとリレーで大差が付くので、それを避ける狙いがあります。
その他特記事項
そのほかに、生徒に気になることがあれば特記事項として記載します。
成績や足の速さは機械的に判断することができますが、性格や家族関係などは小学校からの申し送りが最も正確な知る手段となります。
その他特記事項とは
ある意味、1番気になる特記事項にはどのような内容が書かれるのでしょうか。
注意すべき点
基本的にプラスの要素は書きません。
中学校の先生方が特に気をつけた方が良い点を書きます。
例えば、
・授業中に立ち歩きをしてしまう
・非行傾向がある
・友だちとうまくコミュニケーションが取れない
などです。
強く叱るとすぐに不貞腐れてしまうような生徒であれば、先生も配慮しながら対応することになります。
特に中学生は多感な時期なので、先生も気を遣っているのです。
クラスを分けた方がよい児童
小学校時代にいじめやトラブルがあったなど、クラスを分けた方がよい生徒がいます。
このことは、すでに保護者から小学校に伝えられていることも含めます。
また、同じクラスにするとつるんで悪い方向に流れる生徒についてもクラスを分けるようにします。
余談ですが、僕が中学3年生の時は、学年の不良たちが見事に全員別々のクラスになっていました。
親同士のトラブルも
親同士がトラブルになっているケースも、小学校の先生が別のクラスがよいと考えれば分けることがあります。
小学校時代の子ども同士のトラブルがきっかけで親同士の関係がこじれてしまうことがあります。
中学1年生のクラス編成まとめ
中学校は複数の小学校が1つに合わさっているので、同じ小学校の友だちと同じクラスになる確率は少ないかもしれません。
でも、確実に言えるのは小学校の先生からの申し送りによりクラス編成が配慮されているということです。
仲には一緒になりたくない子もいると思いますが、新しいクラスがスタートすれば、当初想定していたのと全然違う雰囲気になることもあるので、あまり気にしすぎに中学校生活をスタートできるとよいですね。
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